歯の色が変わる原因はさまざまです。それらは主に「外因性」と「内因性」の二つに分類されます。それぞれの種類と、その原因について詳しく見ていきましょう。
外因性の歯の着色
歯の着色を引き起こす成分
歯の着色を引き起こす成分について、詳しく見ていきましょう。
タンニン
タンニンは一種のポリフェノールで、多くの飲食物に含まれています。特にコーヒーや紅茶、ワイン、一部の果物などに多く含まれています。タンニンは、歯の表面に付着しやすく、これが付着したままになると歯が茶色く変色します。
ニコチンとタール
タバコに含まれるニコチンとタールも歯の着色を引き起こします。ニコチン自体は無色ですが、口腔内で酸化すると黄色に変わります。一方、タールはすでに黒色で、これらが歯に付着すると歯が黄色く、あるいは黒ずんで見えます。
クロロヘキシジン
クロロヘキシジンは抗菌作用があり、一部の口腔ケア製品やのどの薬に含まれています。しかし、長期的に使用すると歯の表面に茶色の着色を引き起こすことがあります。
食品の色素
一部の食品に含まれる天然または人工的な色素も、歯の表面に付着して着色を引き起こすことがあります。例えば、カレーソースやトマトソース、ベリー類などの色の濃い食品や、一部の炭酸飲料やキャンディなどに含まれる色素が該当します。
これらの成分が歯に着色を引き起こすため、これらを含む飲食物を摂取した後は、歯磨きをするか、少なくとも口をすすいで歯の表面をきれいにすることが重要です。また、タバコは全体的な健康にも悪影響を及ぼすため、できるだけ避けるべきです。
外因性の歯の着色・色素沈着の原因
外因性の着色とは、歯の外側から影響を受ける色素沈着のことです。飲食物や喫煙などの生活習慣が主な原因となります。
コーヒーと紅茶
コーヒーや紅茶に含まれるタンニンという成分が歯に付着し、時間とともに色素が沈着して着色を引き起こします。
タバコ
タバコの煙に含まれるタールやニコチンが歯に付着し、黄色く変色させます。
食品
カレーソースやトマトソース、ベリー類など色の濃い食品も歯に色素を残し、着色の原因になります。
外因性の着色は、歯磨きやプロフェッショナルクリーニングなどで比較的容易に取り除くことが可能です。
内因性の歯の着色の原因
一方、内因性の着色は、歯の内部から起こる色の変化で、通常、歯磨きだけでは取り除くことが難しいです。
加齢
年齢とともに、歯の内部にある象牙質が黄色く変色し、その結果、歯全体が黄ばんで見えることがあります。
薬物の影響
一部の抗生物質(特にテトラサイクリン系)や、過酸化水素を含む一部の口腔ケア用品は、長期間使用すると歯を変色させることがあります。
歯の損傷や病気
歯の根の損傷や、虫歯、歯周病などの口腔内の病気も、歯の内部の色を変える可能性があります。
内因性の着色を改善するためには、歯科医師の専門的な治療が必要となることが多いです。
まとめ
歯の着色の主な原因となる外因性と内因性の違いを紹介しました。どちらのタイプの着色であっても、定期的な歯科検診と適切な口腔ケアは非常に重要です。外因性の着色については、生活習慣の見直しや適切な歯磨きが予防につながります。特に、飲食後の歯磨きや、色の濃い飲食物を摂取した後の口すすぎは、色素が歯に付着するのを防ぐ助けとなります。
一方、内因性の着色は自己ケアだけではなかなか対処が難しいため、定期的な歯科検診が非常に重要となります。早期に発見すれば、治療やホワイトニングなどで対策が可能です。
歯の色は、健康と美しさの象徴です。歯の着色について理解し、適切なケアを行うことで、あなたも健康的で美しい笑顔を保つことができます。